SCEの期待を一身に背負ったPSPソフト「LocoRoco」。尋常じゃない量のCM、街頭ポスターなど、素人目に見ても相当の額がプロモーションに使われているなぁと思っていたが、なんとその額7億円だそうな。

まぁ、今回のプロモーションは、「LocoRoco」というソフト単品ではなく、プラットフォームとしてのPSPそのものを売り込むという意味合いが強かったようなので、その額が妥当かどうかは、簡単には言えないだろう。

しかし、そんだけの巨費を投じて、初週売り上げがたったの3万本。ちなみに、発売から2ヶ月経ったDSの「New スーパーマリオブラザーズ」が、同じ週に12万本弱売れている。ハードの普及台数や、マリオというキャラクターの知名度を考えると、売り上げに差が出て当 たり前ではあるが、それにしても…ねぇ。

で、今回の「LocoRoco」の大失敗や、マスプロモーションの今後とかについて、自分なりに考えたところを記事にしようとPCに向かっていたら、あの 独特のメロディーが聞こえてきた。振り向くと、自分の彼女があの宇宙語のような「LocoRoco」テーマソングを、鼻歌で歌っているではないか!

自分の彼女は、基本的にゲームに興味はなく、たまにマリオとテトリスで遊ぶ程度。そんな彼女ですらあの歌を知っていた。これは、あのプロモーションもそれなりに成功しているのではと思い、ちょっと問いかけてみる。

自分:「その歌、なんの歌か知ってる?」

彼女:「うん、何かのゲームでしょ」

自分:「そうそう!ちなみに、何のゲームだかは分かる?」

彼女:「知らな~い。だって私に関係無いもん」

この瞬間、全てが分かった気がした。「私に関係無いもん」。結局、この一言が全てを物語っている。どれだけCMを大量に流そうが、街中にポスターを貼ろうが、それが自分に関係無いものと判断されてしまう時点で、何一つ意味が無いんである。

そう考えると、今回の「LocoRoco」のプロモーションは、興味を持たせるという、プロモーションとして最も大切な部分ができていなかったのが問題な気がする。

そう思って、改めて「LocoRoco」のCMや、街頭ポスターを見直すと、確かに「これ何だろう?」という興味を持たせようという思いが全く伝わってこない。あからさまに、PSPの新しいゲームであり、それ以外の何物でもない。

それでは、PSPのゲームにそもそも興味の無い人には、全くヒットしないのではないのか?PSPユーザーを増やそうというプロモーションなら、一番気にすべきはPSPに興味を持っていない人達なのではないのか?

今回の「LocoRoco」の失敗は、金かけてCM流せば商品は売れるという間違った思い込みに対する、格好の否定材料であることは間違いない。しかし、 単純にプロモーションの規模のみを問題として語るのは、少々危険のように思う。もし、同じ規模で、もっと消費者の興味を引くようなプロモーションを展開し ていたら…それなりに効果があったと思うのである。

発熱地帯さんのマスプロモーション衰退後の世界(前編)という記事は、「LocoRoco」の件に限らず、マスプロモーションそのものが根源的に抱えている問題に関してまとめてあって、とても興味深い。しかし、自分の見る限りでは、今のところプロモーションの「やり方」にのみ着眼しているようだ。

それはそれで、とても面白いのだが、ぜひとも後編では、プロモーションの「中身」についても述べていただきたいと思った。

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