去年の年末からちらほらと噂されていたSonyの新型Vaio、「Type-P」がついに発表されました。ITに関心のある人にとってはすでに常識になってきていますが、いよいよNetbook(超小型のノートパソコン)が一般にも普及し始めました。

Netbookが普及した背景には、高速回線の普及や、Googleが提供する高機能なサービスの数々、Flashの劇的な進化といった「ネッ ト上で何でもできる環境」が整ってきたという重要な時代の流れがあります(あと、世界的な不況も要因かもですね)。しかし、Eee-PCなどの低スペックで低価格な製品が大ヒットした一番の理由は、それがユーザーの「enough」を的確に捉えていたからに他なりません。

これまでのIT業界は、ただひたすらにパフォーマンスの向上を追い求めてきました。より大容量でより高速、3Dゲームから動画編集まで何でもできるハイスペックマシンこそが正しいと。

しかし、世の中の大多数のユーザーにとって、PCに期待する機能はネットとメール、あとはOfficeが動けば良い程度でしかない。メーカーが売り込みたがっているような映像処理能力なぞ全く興味が無いわけです。にもかかわらず、今手に入るPCの殆どが、そのような無駄なハイスペックを持ち、それに合わせて高めの価格設定となっている。

いらないものに喜んでお金を払うほどユーザーは甘くないわけで、自分たちが望んでいる基準を十分に満たし、価格も通常の半値程度の製品が出てきたら、当たり前のようにそちらを求めるわけです。

しかも、Netbookはサイズも小さく、気軽に持ち運べます。PCを携帯電話の延長線上に見ている今の若い世代からしてみれば、持ち運べるというのは非常に重要なポイントです。

さて、Netbookが本格的に一般のユーザーに普及し始めるとどうなるか。それはいわゆるパラダイムシフトというやつです。

今までのルールでは、ひたすらパフォーマンスを上げてさえいればOKでした。しかし、これからはもうパフォーマンスを上げても意味は無く、重さとバッテリーの保ち時間、価格の低さ、カメラやマイクといった付属機能、そして何よりデザインがとても重要になってきます。

また、最近の業界の流れを追っている方であれば簡単に想像が付くことですが、今後はタブレット型のマシンが主流になってくると思われます。つまり、タッチ式のUIが普及するということです。

とりあえずネットとメールができて、軽くて小さくて、カメラやマイクが付いてて、デザインも優れている、タッチ式UIを備えたマシン、それがこれからの時代に求められる方向性です。そして実はこれ、iPhoneやAndroidなど、いわゆる次世代携帯の特徴そのものなんですよね。

ここからは完全に個人的な予想ですが、恐らくあと2〜3年で、Netbookと携帯電話の境目は無くなると思っています。iPhoneと同等か一回り大きい程度のマシンが主流になり、必要な時だけモニタやキーボードをBluetoothなどで接続して使うというスタイルが普及するでしょう。

ビジネスマシンとしては、セキュリティ上の問題から、完全に普及するにはさらに数年を必要とするでしょうが、今ノートパソコンなどを仕事で活用しているような職種においては、遅かれ早かれ上記のようなマシンが使われるようになるはずです。

そのような未来を見据えた上で今から何ができるか、2009年のITビジネスの動きを見るには、この観点が非常に大切になってきますね。

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