増田小夜さんの、「例の吸着エントリが嫌な本当の理由」というエントリを読んだ。
「ソフトウェアなんて誰が作っても同じだ」
本当にそう思っている人がいるらしい。正直、あまりの無知さにビックリした。増田小夜さんも、そのような発言にずいんぶんと腹を立てているようだ。
確かに、プログラミング経験の全く無い人には、そう思えるのかもしれない。
だが、 「家なんて誰が建てても同じだ」と言われれば、「いやいや、それは無いでしょ」と思うのではないか。
何千万もかけて、ど素人に自分の家を建ててもらおうと思う人はいないだろう。ソフトウェアも、それと同じだ。
経験の浅い大工が建てた家というのは、見た目は普通の家とそう変わらない。しかし、住んでいるうちに、ドアの閉まりが悪かったり、壁紙の継ぎ目が粗かったりといった不具合に気が付く。そして、しばらくすると、家が傾き始めたり、窓が開かなくなったりといった致命的な欠陥が出てくる。ソフトウェアも、それと同じだ。
経験の浅いプログラマが作ったソフトウェアというのは、見た目は普通のソフトウェアとそう変わらない。しかし、使っているうちに、やけにフリーズしたり、やたらと処理に時間がかかったりといった不具合に気が付く。そして、しばらくすると、データの不整合が出始めたり、保存したファイルが開けなかったりといった致命的な欠陥が出てくる。
建築だろうが何だろうが、経験の浅い人が作った物というのは、概してそういう物だ。素人が書く文章とプロの書く文章、素人の撮った写真とプロの撮った写真、 素人の作った料理とプロの作った料理…
どれも、はっきりとした差がある。ソフトウェアも、それと同じだ。
ただ、一つ違うとすれば、素人の書いた文章も、素人の撮った写真も、素人の作った料理も、それに触れる機会が多くあるのに対し、素人の作ったソフトウェアというのは、めったに目にすることは無い。少なくとも、市販されることはまず無い。そう考えると、ある程度ITリテラシーの高い人じゃないと、そもそも素人の作ったソフトウェアがどんなものなのか、知る由が無いのかもしれない。
しかし、これだけは言える。もしあなたが、外部にITシステムを発注するような立場にいるなら、 「ソフトウェアなんて誰が作っても同じだ」という考えは捨てた方がいい。
家は、プロが建てた方が住みやすい。
文章は、プロが書いた方が読みやすい。
写真は、プロが撮った方が美しい。
料理は、プロが作った方が美味しい。
ソフトウェアも、それと同じだ。